22チームに懸ける想い -平元太規-
- seikeilaxwebsite
- 2022年11月16日
- 読了時間: 4分
自分のこれまでのスポーツ人生は、
中学野球では、全国常連の強豪チームの3年間公式戦出場ゼロ。
高校では、良くて西東京ベスト16.32止まりの甲子園とは程遠い、
決して強いとは言えないチームの1枚目。
スポーツで大した実績を残した経験がなく、自分に自信の持てない人間だった。
そこで学生最後のスポーツは、学生日本一、日本代表という高い視座を持って取り組みたいと思い、
成蹊ラクロス部の入部を決意した。

そんな目標を掲げて入部した矢先に2部降格。
さらには、4年時に代表辞退。
目標として掲げていた学生日本一も日本代表も達成できずにいるのが現状だ。
特に、3年時の立教大学との入れ替え戦に負けて
1部で日本一を目指せるチャンスを失った時には本当に辛かった。
入れ替え戦に勝って1部に昇格して、最後のリーグ戦で本気で早慶東大に勝ちたいと思っていた。
「1部」という憧れの舞台で、
ファイナル4に行って大勢の観客が見ている中でラクロスがしたかった。
そんな1年生の時から抱いてきた目標を目指すチャンスさえももらえない、という事実を受け入れるにはかなりの時間がかかった。

分かる人には分かるかもしれないが新チームが始動してから、
僕はOFリーダーを任されたのにも関わらず、無責任な行動ばかりをとっていた。
「1部でできないから頑張る理由が見つからない」
「このままU20の活動だけ頑張ればいいんじゃないか」
そんなしょうもない理由を並べていた。
でも、そんな中で主将のりゅうじは、
「去年の方がお前は頑張ってた、4年になったんだからちゃんとしろ」
本当は言いたくないはずなのに、他の人が言えない中で何度も叱ってくれた。
そんな自分が情けなくて、なんとか決断した。
2年間取り組んできた代表活動を辞退して、1部昇格のために全てを懸けること。
選考を受けてから考えて欲しいと言われたが、
そんな中途半端な姿勢じゃ今の自分は変えられないんじゃないかと思い速攻で辞退した。
(※最後まで残れる気はしなかったです、)
代表なんで辞退したの、もったいないね、とか色々なことを言われた。
でも、この決断が今の自分の「原動力」でもある。
代表辞退したから、成蹊は1部昇格できたと思えるようにこの1年間をやり切る、
絶対に昇格する。
そんな思いでこの1年間やりきって昇格できたらこの4年間の後悔はないなと思った。

この1年間で思うようにいかないことは沢山あったけど、
「2部ブロック1位通過」
この結果から今までやってきたこととあの決断が正解だったと納得できる。
OFミーティングや練習中の話し合いで、
リーダーの自分と主将のりゅうじを平気で無視するチームメイトたち
(やっと最近治ってきた)
大した努力もしないで先輩から厳しいことを言われるのが嫌でブログで辞めたいと思っていたとか書く後輩たち。
(こんな人はもういないよね?)
次男・末っ子が多くて協調生強め、主体性弱めのメンバーの多いチームで、
ホントに苦労の多い1年だったけど何とかここまできた。
スーパーカップでの負けからみんなで考えた「fire」の声かけ。
最高学年の責任感と危機感から主体的に行動してくれた、そら、たつや、ゆうや。
3年生が少ない中で必死に付いてきてくれた2年生のこうしろう、たかとし、だいき。
こんなにすぐイライラして高い要求ばかりする自分を受け入れて、付いてきてくれて、
時には引っ張ってくれて本当にありがとう。
練習中もあまり褒めずに、「もっとここできた」「そんなことできて当たり前だよ」とか嫌味なことばかり言ってきたけど、
こう言ってきたのはみんなが現状に満足してほしくなくて、
もっと上手くなってほしかったから、成蹊の基準を下げたくなかったからです。
もっとみんなができると期待していたからです。
来年も上手くなることでラクロスを楽しめるチームになることを期待しています。
今年のチームは、主体性が弱くて感情を表に出さない内気な人が多いかもしれないけど、
努力家が多くて組織理解も浸透している。
ここ数年で1番、プレイヤーの技術レベルの差が少ない
(メンバー全員が試合に出場できるレベルに達している)チームなんじゃないかなって思う。

これまでを振り返って欲しい。
2年間、毎週行った金曜日のOFミーティング。
6月から練習後にほぼ毎日行ったビデオミーティング。
農大戦に負けて崖っぷちとなった後からの1位通過。
これまでやってきたことを出せば、絶対に日体に勝てる。
自信を持って入れ替え戦に挑もう。

この1年間でリーダー適性のない自分が残せたものは少ないかもしれないけど、
「全員ラクロス」の楽しさをこのチームで体現できたと思う。
みんなで考案した戦術で得点し、
フィールドで集まり喜びを分かち合うあの瞬間、
ボックスでもその戦術を理解している他のメンバー。
去年の21チームから始まった
「全員で戦術を考案して、全員で得点を喜ぶ」
まだまだ完成していないけど、これが成蹊オフェンスの伝統になってくれたら嬉しい。
ラスト1試合。
全員で得点して、フィールドに集まって思い切り喜ぼう。
その瞬間を少しでも多くみんなと味わいたい。
OFリーダー 4年AT 平元太規
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