「ラクロス」というスポーツはそんなに好きじゃない。
毎朝4時半に起きて金属の棒で殴り合うんだ。好きになれるわけがないだろう。
アザなんか当たり前、骨折した人だって何度も見たし辞めていった人もたくさんいた。
それでも4年間続けてきた。
いい加減で飽きっぽい俺が続けてこれた。
理由は1つだけ。
成蹊ラクロス部の「仲間」が大好きだからだ。
同期だけじゃない、先輩も後輩も本当に面白い仲間が集まった。毎日が楽しかった。一緒にいるだけで笑いが絶えなかった。辛いこともいっぱいあったけど、10倍も100倍も楽しいことが多かった。
この仲間とやるラクロスだから楽しいんだ。この仲間と戦うリーグ戦だから勝ちたいんだ。そう強く感じた。
こんなに楽しいチームはどこにもないと断言できる。俺は本当に周りに恵まれた。そんな仲間には感謝しかない。どうしても恩返しがしたい。
正直なところ、みんなの目標がFINAL4ならそれでよかった。1部残留ならそれでよかった。
ただみんなは「日本一」を目標に掲げたんだ。最高の舞台に立ちたいって言ったんだ。
だったら俺の目標も「日本一」だ。みんなが目指してるものが俺が目指すもの。みんなが一番喜べるものが「日本一」ならそれに貢献するのが最大の恩返しだろう。
そのためにはリーグ戦では絶対活躍してやる。絶対全部勝ってやる。
いつもふざけているくせに、とみんなは思うだろうが関係ない。どんなにダサくたっていいんだ。チームが勝てればそれでいい。
勝って食うご飯が一番旨いから。
勝って飲むのが一番楽しいから。
勝ってふざけるのが一番面白いから。
勝って少しでも長くみんなといたいから。
4年 MF 前田 真沙樹