「ラクロスを辞めよう。」
恥ずかしながら自分は4年になってから本気で考えていた時期があった。
昨年のチームの最後の練習中に右膝半月板に大怪我を負ってしまった。スポーツ人生で初めて手術も経験した。医者からはリハビリしてもリーグ戦には間に合わないかもしれないと診断された。
センスもないし、結果も残してなかったけど昨年Bチームの副将をやらせて貰って少しずつ自信がついて来て自分達の代では必ず活躍してやると思っていた矢先の出来事だった。
周りの同期達が幹部となってチームを引っ張ってくれている中、自分は本気でラクロスがつまらなかった。
今年は去年より高い「学生日本一」という目標を掲げているのだから選手としてやりたい心残りはあるけど自分はスタッフとして貢献した方がいいのではないか? そのように考え、同期達に相談したこともあった。
同期達の意見は自分とは違った。 「選手として一緒にリーグ戦に出たい。」 この言葉によって自分は選手を続ける決意をした。感謝してもし切れないほど自分の中で大きな出来事だった。
それからはひたむきにリハビリをした。 頑張っても頑張っても膝が腫れて走れなくなったりして嫌になることもたくさんあった。 それでも対策を考えてくれたり、手伝ってくれたTRの2人にも本当に感謝している。
6月の後半辺りにようやく復帰することが出来た。そしてBリーグにも出場出来るくらい回復した。
当初、Bリーグはリーグ戦に出るための調整の場と自分の中では考えていたが、昨年に負けないくらい後輩達が努力して必死に頑張っている姿を見て自分も何か残してあげないと申し訳ないという気持ちにさせられた。 だからこそ武蔵戦で勝った時は本当に嬉しかった。
Bリーグが終わりこれから自分がやるべき事は小さなチャンスだろうけどボックスに入ってリーグ戦に出場すること。1年間ここを目指してリハビリして来た。そして部員全員にどんなに小さなチャンスだろうと頑張り続ければ報われるんだということを証明したい。
それが今の自分が出来る最大限の救ってくれた同期達に対する恩返しだから。
GK〜to win〜
#45 柳沢歩
