日本一になる。
そう決めてスタートした17チーム。
しかしそれと同時に今年の弱点はGだと言われた。
悔しかったがそれは紛れも無い事実で何も言い返せなかった。
自分がラクロスを始めたきっかけはラクロスそのものに魅力を感じたのもそうだが、もうダメだとすぐに諦めてしまう弱い自分を変えたかったから。
高い目標を掲げ全力で取り組んでいる先輩達を見て、自分もこの環境で4年間全力でやり通せれば生まれ変われると感じた。
だが正直、この思いが4年間ずっと続いたかと言われればそうではない。
怪我でラクロスが怖くなった時期もあるし、自分の弱い部分が出てきてやる気を失った時期もある。
入部当初の気持ちを疎かにし弱い自分に呑み込まれたせいでチームの弱点とまで言われてしまった。
そんなときに、後輩や同期から𠮟咤激励を受け目が覚めた。

このままでは本気で日本一を目指しているチームの一員になれないと感じた。
Gのお陰で勝てたと言われるくらいに成長してやろうと年末年始も関係なく練習し、誰からにもアドバイスを求めがむしゃらにやってきた。
いつの間にかあの頃の気持ちを思い出し本気で日本一を目指していた。
遠征や練習試合でも結果を出せたし、自信はある。
けれど、日本一を達成することはできなくなってしまった。
今まで何のためにやってきたのか、目標がなくなり何も考えられなくなった。
また、弱い自分に呑み込まれそうになった。
慶應戦後のオフ練、じっとしていられなくてグラウンドに向かったら2年生が前を向いてがむしゃらに練習していた。
それを見て、ラクロスが楽しくて夢中になってボールを追いかけていたあの頃をもう一度思い出すことができた。
自然とやらなきゃいけないことが見えた。
目標は達成できなくなってしまったが、17チームはまだ終わってない。
そもそもまだ何も17チームに貢献できてないし何も残せてない。
前を向いてがむしゃらにプレーしリーグ最終戦で勝つ。
これが17チームで最後にできること。
自分にできることは全力で一球を追い、声を出し続け、体をはること。
これしかできないが、がむしゃらにプレーする姿を見せ後輩達に何か残せればと思う。
ここまで応援して支えてくださった友人、家族、OBの方々の為にも17チームが持てる全ての力を出しきってリーグ戦を戦いきる。
17チームのラクロスで魅せて恩返しをする。
そして何よりラクロスを楽しむ。
#8 權太芳樹
