チームを引っ張る存在とは
今年、副将としてスタートした2016チーム。
昨年までは、Gの4年生がいなかったから、3年時でもポジションの最上級生としてチームを引っ張っていると思っていた。
でも、振り返ってみると、DFを仕切っている井上さんの存在があり、常に前で引っ張ってくれていた。
その後ろで、チームを纏めてるつもりでいた。ずいぶんと気楽にやっていたと思う。
4年になって、副将になったが、正直なにをすればいいか分からない。目標のFInal4を達成する為の練習とは、チームとは、運営とは。
その時に、俺が出した答えが「Final4に行くチームのイメージを常に発信する」事だった。
練習中のプレーはもちろん、練習に対する姿勢、それ以外の振る舞い、自分が思う強いチームの理想を常に発信し、求めていた。というよりも、俺にできることはそれぐらいしかなかった。俺自身、何のタイトルも取ることが出来ず、関東ユースにも選ばれていない。
その中で、副将として道筋を立てなければいけなく、理想を語るしか無かった。
それが、本当に正しいのか、去年みたいに一勝も出来ないじゃないかと悩む日々もあった。
その時期の練習は、周りを見ているつもりで、ほとんど周りが見れていなかったのかもしれない。
少ない同期と多くの後輩
俺が理想を語り、求めている時期、2年生には多くの事を求めた。2年の力は、チームに必要な戦力で、常に2年生に厳しい事を言っていた。それが俺の考える強いチームのイメージだったから。
その時の俺は、自分たちの求めている事を、理解しない奴を、理解する気がないのだと勝手に判断していた。
これが今年のチームで、唯一の大きな後悔。
まさに周りが見えていない。求めたことを理解しているか確認せずに、勝手に決めつけていた。
これを後悔としたのは、この時期に理解してくれているか確認できていたら、現在の何倍も良いチームがもしかしたら出来たかもしれないから。後輩とのコミュニケーションを疎かにしていたつもりはないが、質が低かったと思う。
2、3年生は上手いし頼りになる。こいつらをリーグ戦で活躍させる事が、チーム作りの成果の表れではないかと思う。
その中で、少ない同期がどれだけ一つになれるか、少ないからこそできる集大成をどうにかして見せたい。
あと三戦
2年連続で敗戦した中央に勝利し、一度も勝ったことのない東大に負けた。
中央に勝った時は、嬉しかったが、東大に負けた時は、正直悔しかった。俺は東大に勝てるチームをつくる事ができなかった。
強いチームを目指して、厳しい事を言い続け、この結果になったのは自分の責任だと思う。まだまだ甘かった。その甘さを突かれた。
しかし、幸いな事に、あと3戦ある。3戦全てに勝利し、Final4を達成した時、自分がやってきた事が正しかったと証明される気がする。
この16チームならできると思っているからこそ、その想いが強いからこそ、残りの数日に全力を注ぐ。
自分らしい副将のカタチ 3年の統制を決める時、守が学年リーダーとなり統制となった。2年の時は、俺が学年リーダーをしていたが、統制は守を推薦した。
決して自分がやりたくなかったわけでなく、むしろやってみたかった。
それでも、守を推薦したのは、後輩も含め、チームメイトを引きつける力があると思ったし、自分は持っていないものだった。
お前にそんなこと分かるのかと言われそうだが、当時本当にそう思ったし、守が主将の方が強くなれると直感した。
守が主将になり、徹底事項を決めたいと言い始め、徹底事項を決めた。
その徹底事項を誰よりも実行する姿を見て、俺は副将として、主将を全力で支えると決めた。
残り3戦、主将をFinal4の主将にする為に、全力で支えていきたい。
#8 副将 浅井拓人